コンガとジャンベ、どちらもパーカッションの代表的な楽器です。
そこそこの大きさがあり、木で作られていて打面に皮が張られているところは同じですね。
(合成樹脂の場合があるのも同じ)
パーカッションを始めたばかりだったり、ちょっと興味を持ったんだけど・・・という方から見ると、コンガとジャンベってどう違うの?と思われるかもしれません。
そこでここでは、そんな方向けにコンガとジャンベの特徴や、初めてやってみようという方が気になると思うところを、2つ比較しながらまとめてみました。
それぞれの特徴
コンガ(Conga、Tumbadora)
コンガはキューバの民族楽器で、ラテン・パーカッションのひとつです。
木の樽型の胴に皮のヘッドをつけたものですが、合成樹脂の胴にプラスチックヘッドのものもあります。
いろいろな口径のものがあって、小さいものからレキント・キント・コンガ(セグンド)・トゥンバドーラと呼ばれます。音は小さいほど高く、大きいと低い。
複数の口径のコンガを使って、音の高低をつけて演奏することが多いです。
奏法は、オープン(トーン)、スラップ、ヒール・トゥ、モフなどいろいろあり、また演奏スタイルも、スタンドを使った立奏、床に置いて演奏する座奏があります。
※一人1本ずつで演奏することもあります。もともとキューバではこういう使われ方だったようです。
(ニューヨークの地下鉄の動画で、こんなのがありました!これもひとり1本ずつのコンガで、もともとのスタイルに近い?と思います。地下鉄の中でこれがあるとは・・・。面白かったので添付しました。興味があればぜひご覧ください)
ジャンベ(Djembe)
ジャンベは西アフリカが起源の太鼓です。
木をくりぬいて皮を張ったつくりになっていますが、コンガと同様に合成樹脂の胴にプラスチックヘッドのものもあります。
いろいろなサイズのものがあり、演奏の目的や叩く人の体格にあわせてサイズを選びます。
奏法は、大きく分けてクラック、トーン、バス(ベース)があり、一つの楽器で低音から高音まで変化をつけて演奏することができます。
演奏スタイルはコンガと同じく立奏と座奏があり、立奏の場合はストラップを肩にかけて、また座奏では足でジャンベを傾けたり、ジャンベをスタンドに立てて行います。(音を響かせるために浮かせる必要がある)
重いジャンベもあり、それは肩にかけて演奏するのは無理です。
ジャンベはドラムサークルや民族音楽のイメージが強いと思うので、それとは違うイメージで、ジャズで使われている動画をご紹介します。↓の静止画の真ん中がジャンベですね。
使いやすさ
初心者の方が始めるとしたらコンガとジャンベはどう違うのか?というところに着目して、いくつかの視点からまとめました。
演奏の難しさ
コンガもジャンベも、それぞれの奏法ごとの音をきれいに出せるようになるのはどちらも難しい。打面が皮の楽器は、木で出来ているカホンよりも難しいのです。
(すぐ使えるのはカホンです!)
ただ個人的には、ジャンベの方が、そこまできれいにそれぞれの音が出せていなくても形にはなりやすいと思っています。
どんな音楽に向いてる?
コンガはラテンはもちろん、ジャズやポップスで使われてきた歴史があり、幅広いジャンルで向いている曲があります。ファンクの曲にコンガが使われることは多いし、アイドル曲にも結構使われていますね。(松田聖子さんの青い珊瑚礁とかね、他にもたくさん)
コンガがあう曲は多いと思います。
ジャンベも上の動画のようにジャズに使われたり、ポップスに使われたりもしますが、コンガと比べると合う音楽が限られると思います。
ジャンベの音は、長く響いてちょっと郷愁のある雰囲気なので、少し曲を選ぶのではないかと個人的には思っています。
私がこれまで練習して楽しかった曲を、下の記事で紹介していますので、よかったら参考にしてください。(もちろん、他にも合う曲はたくさんあります!)
持ち運び
練習や演奏にいくときに、楽器を持って行きやすさも重要ですね。
コンガは、通常は2本以上で使うので車がないと持ち運びは難しいです。(1本でも重いです)
このため、車がない場合は楽器をもっていけません。
練習スタジオでは、NoahやCloud9のような大きなところならレンタルのコンガがあるので、借りて練習することが可能です。
ジャンベは軽いタイプなら持ち運びが簡単で、重いものもカートを使えば車がなくても持っていけます。
練習スタジオでジャンベをレンタルしているところは、私が探した範囲ではありませんでした。このためコンガと違って、練習に行くときは必ずジャンベを持って行かないといけないです(会社帰りは無理ですね?)
※ちなみにカートは、私はみんなが使ってるマグナカートを使ってました。重心の高い楽器をのせても倒れにくく便利ですね!
(下のリンクはサウンドハウスのサイトに飛びます)
MAGNA CART ( マグナカート ) / MCX 折りたたみキャリーカート 耐荷重68kg
楽器について比較
取り扱い、チューニングなど
コンガもジャンベも木製で皮のヘッドのものは、湿度の影響を受けやすいので注意が必要です。
強く皮を張った状態にしていて、夏に暑くなるころや冬の乾燥する時期に急に収縮して破けることがあります。
樹脂製のボディやヘッドは湿度の影響を受けにくいです。演奏中に湿度が高すぎてチューニングの状態が変わってくる、などということも起こりにくいので、樹脂製の方がいい場合もあります。
チューニングは、コンガは多くの場合、ドラムと同じようにスパナでナットを締めたり緩めたりしてチューニングできるようになっています。
ジャンベは、皮を張っているひもを少しずつ締めていく(または緩める)ことによってチューニングします。コンガよりめんどくさいですが、私はそこまで頻繁にチューニングしてません。
(ジャンベが専門の方はされてるのかもしれません)
メーカー・価格
コンガ、ジャンベともに、Latin Percussion(LP)、REMO、MEINL、TOCA、Pearl(コンガのみ)などが代表的で入手しやすいメーカーだと思います。
ジャンベは上記以外に、楽器店がアフリカで作られたものを輸入しているものもあります。
購入するときは、実際にお店で叩いてみることをおすすめします。実物を見ないで、ネットでポチッとしないようにしてくださいね。
コンガの場合
コンガの場合は、バンドやセッションで使うなら2本以上にすることが多いと思います。2本の場合、普通はキントとコンガ(セグンド)のセットだと思いますが、コンガとトゥンバドーラのセットで使う方もいるようです。
価格は、例えばLPの一番リーズナブルなタイプでMatador(マタドール)というモデルだと、1本7~9万円くらい、2本だと15万円~20万円ですね(2023年12月時点)
コンガは買うとなると値が張ること、簡単に持ち運べないことから、最初は買わずにレンタルで練習する方が多いと思います。
ジャンベの場合
ジャンベの場合は、小さなサイズのものはバス(ベース)音が高くなり、十分な低音にならないと思うので、バンドやセッションで使うなら大きいサイズが必要だと思います。(S、M、LがあったらLです)
価格はほんとにいろいろなものがありますが、ある程度のサイズがあって楽器として使えるもの、とすると4~5万円以上になると思います。(でもコンガと違って1台で大丈夫です)
ちなみに、ジャンベは体にかけて演奏できる軽いものが多いと思いますが、そういうものは持ち運びも楽ですね。
数は少ないですが、とても体にかけては演奏できないような重いものもあります。持ち運びも大変です。
そいう言うものは、スタンドを使うことが多いと思います。
私はとても重いものを使っています(JPCのカスタムというジャンベです)
選ぶとき、軽いのにしようと思っていたのに、叩いたら音が全然違って思わず重いものを買ってしまいました。
この辺は好みや用途によって、好きなものを選ぶのがいいと思います。
まとめ
コンガとジャンベについて、比較しながらまとめました。
どちらかやってみようかな、と興味をもっていただけると嬉しいです。
(私としては、ぜひ両方やってみていただきたいです!)
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント