カホンの演奏にシンバルは欠かせませんね。
一般的に、カホンと合わせて使うのはスプラッシュシンバルと呼ばれるものです。
ただ、初心者の方がスプラッシュシンバルを選ぼうとすると、どれがよいのか迷ってしまうのではないでしょうか。
私も、最初のシンバルを買いに行ったときは、選び方がわからず困りました。
自分で叩いてみていいと思うのがいいよ、と言われて叩いてみても、どれがいいのかさっぱりわかりませんでした。
結局、音がきれいだと思ったシンバルを選びましたが、曲の中では音が高すぎて使いにくく、しばらく使って買い換えました。
失敗しながら学ぶとも言えますが、パーカッションをやっていると欲しい楽器がたくさんあるので、無駄な出費は抑えたいですね。
そこでここでは、私が最初にシンバルを買いに行ったときに知っていたらよかったと思う、シンバルの選び方と、おすすめのシンバルをご紹介します。コンガやジャンベなどと組み合わせても使えます。
初めてシンバルを選ぶ時の参考にしていただけると嬉しいです。
※パンデミック以降楽器が値上がりして状況が変わったため、おすすめのシンバルを書き直しました。
1万円台でどの辺を探すのがおすすめか記載しました。
あと参考に、失敗だったシンバルも追記しています(2024年1月28日)
スプラッシュシンバルとは
シンバルのサイズと音の高さ(ピッチ)
各シンバルの大きさと音の高さ(ピッチ)の関係をまとめました。
サイズ | 小さい <<<<< 大きい | |||
6″~12” | 13″~15” | 14″~20” | 18″~24” | |
種類 | スプラッシュ シンバル | ハイハット | クラッシュ シンバル | ライドシンバル |
音の高さ (ピッチ) | 高い <<<<< 低い |
シンバルは、大きいほど音は低く、小さくなるほど音は高い。
スプラッシュシンバルは、中でも一番小型で高音のシンバルです。
シンバルの厚さと音色
シンバルの厚さと音色の関係は、次の通りです。
厚さ | 薄い <<<<< 厚い | ||
シン(Thin)*1 | ミディアムシン (Medium Thin) | ミディアム(Medium) | |
音色 | 繊細で軽やか <<<<< 重厚 | ||
音の余韻(サスティン) | 短い <<<<< 長い | ||
音の高さ(ピッチ) | 低い <<<<< 高い | ||
備考 | スプラッシュシンバルは Thinが中心 | - | - |
シンバルは厚いほど音が重厚で、余韻(サスティン)は長く、ピッチが高い。
逆に薄いほど、繊細な音で、余韻が短く、ピッチが低い、ということになります。
スプラッシュシンバルは、薄い「Thin」が中心ですので、繊細な音で余韻が短めになる傾向です。
立ち上がりも早いです。
また、音の高さ(ピッチ)は、大きさと厚さの両方で決まりますが、大きさの影響の方が大きいと思います。
スプラッシュシンバルの特徴
以上まとめると、スプラッシュシンバルは小型で薄い。
そして高音で、音の余韻(サスティン)が短く、切れ味よく鳴るのが特徴です。
また、薄いので、手で叩いて良く鳴るものが多いところがカホンと一緒に使われる理由だと思います。
(大きくて厚いものは手でたたいてもうまく鳴りません)
ただ、スプラッシュシンバルだったらどれでも手で鳴らせるわけではありません。手で鳴りやすいものと鳴りにくいものがあるので、選ぶときは、必ずお店で鳴らしてみてください。
カホンと合わせて使うシンバルの選び方
手で鳴らせるスプラッシュシンバルは、スプラッシュの中でも薄いものを選ぶ必要があります。
このため、グレードが高く、価格帯は最低でも1~2万円になります。選ぶときは必ずお店に行って、手で叩いてみてください。(私はネットでよさそうだと思って買って失敗したこともあります)
プロのパーカッショニストが使っているスプラッシュシンバルを調べると、やっぱり高いものを使ってるんだな、と思うかもしれませんが、手で鳴らせるものを探していくとそのくらいの価格になってしまうかもしれません。
サイズは、最初の1枚なら10″~11″のものがおすすめです。
これより小さくてもよいものがあるかもしれませんが、私が使った感じでは、このサイズが高音すぎず、使いやすかったです。
私が最初に買ったのは8″のスプラッシュシンバルでしたが、曲の中では高音すぎて、1枚では使いにくかったです。
11″のシンバルに、8″のシンバルを組み合わせるとよいアクセントになりました。
スプラッシュシンバルを買うのにおすすめのお店
初めてのときはお店で鳴らしてみてもよくわからない、と書きましたが、やはりシンバルを買うときは、実際にお店に行って鳴らしてみてくださいね。(ほんとに鳴らないのがありますから)
東京の場合ですが、スプラッシュシンバルを選ぶときはやはり、JPC(ジャパンパーカッションセンター)が数が多いかなと思います。
JPC(ジャパンパーカッションセンター)
2階のドラムシティにシンバルがありますが、3階のエスニックシティにも手で鳴らすのに向いたシンバルがあります。
その他、いわゆるドラム専門店で、シンバルがたくさん店頭に並んでいるお店でもスプラッシュシンバルがたくさん展示されているので見に行くこともあります。
ただドラム専門店では、スプラッシュシンバルと言っても手で鳴らせるものは一部なので、実際に検討対象にできるシンバルは少ない気がします。
おすすめのシンバル
ここでは手ごろな価格のシンバルを紹介したいのですが、パンデミック以降の楽器の値上がりで、手ごろな価格のものがなくなってしまいました。
このため、ある程度の金額(1万円以上)になってしまいます。
そんな中で、選ぶときにこのあたりを探すといいんじゃないかな?というところをご紹介します。
実際のところ、1万円台後半になると、あと少し足せば2万円台のAジルジャやKジルジャンのスプラッシュも買えてしまうので、買うときはそこも検討対象になるかと思います。
あと参考に、これはだめでした、という話も載せておきます。
手ごろな価格のシンバル
ZILDJIAN ( ジルジャン ) / ZBT SPLASH 10″ は数千円で買えてかなりおすすめだったのですが、生産終了してしまいました。
数千円で買えた。これよかったのに・・・・・
鳴らすのに少しコツが必要ですが、とにかく安いし、そのわりにいい音がします。(高いシンバルには負けるけど)
今のところ、手で鳴らせる薄いもので1万円以下で買えるものが見つかっていません。(私調べ)
以下、探す場合はこの辺のシンバルどうかな?という話です。
(しつこいですが必ず実物を叩いてみてから購入してくださいね)
UFIP(ユーヒップ) EXPERIENCE DEL CAJON
カホンなどと一緒に手で叩いて演奏することを想定して、JPCがUFIPと共同開発したシンバルです。
これは手で鳴らすように作られているので間違いないし、コストパフォーマンスもいいように思います。
サイズは8”、10”、12”がありました。
価格は15,000円~20,000円となっています。
JPCで実物見ましたが、鳴らしやすいし、12”があるのも使いやすそうだなと思いました。
JPCの開発品なので、JPCでしか取り扱っていないようです。
UFIP(ユーヒップ) FXコレクション Traditionalスプラッシュ
Classシリーズの後継(名称変更?)シリーズです。
私はClassシリーズの8”を使っていて、アクセントにいい音が鳴るので、このシリーズもいいと思います。
ただ価格は、10インチだと2万円超えます。(高いですね・・・)
これなら、上のDEL CAJONの方がいいかも・・・?
↑私が見た時は、amazonは取り扱いがありませんでした。
(参考)ジルジャンi Family 10″スプラッシュ
これはおすすめかどうかわからないですが、参考に書いておきます。
ジルジャンだとこのIシリーズがZBTの後継となっているので、これのスプラッシュもいいかもしれません。ただ、私はまだ実物を見たことがありません。
仕様をみると、ペーパーシンとなっているので使えるかも?価格はサウンドハウスで1万円弱、amazonだと1万円超です。
実物を見ないとわからないので、JPCと秋葉原のイケベドラムステーションに行ってみたけど、これはありませんでした。
これが使えたら一番お手頃価格ですね。
でも、(推測ですが)もし音色がZBTと同じような感じだとすると、上でご紹介したUFIPのDEL CAJONの方がたぶん音がいいんじゃないかな?と思うのです。ちょっとわからないのですが・・・。
価格差を考えると、もう少し出せる方ならDEL CAJONの方がいいかもしれません。
iジルジャンのスプラッシュ、見かけたらぜひ叩いてみてください。
↑私が見た時はYahoo!には取り扱いがありませんでした。
【参考に】安いけど手で鳴らせなかったシンバル
私が試して手で鳴らすには使えなかったシンバルです。
- PAISTE PST 7 SPLASH 10”
- SABIAN SBR SPLASH 10
- MEINL HCS SPLASH 10″
よさそうに見えたんですけどだめでした。
(もちろん、普通にドラムスティックで鳴らすなら問題ありません)
少し上のクラスのシンバル【ZILDJIAN K CUSTOM HYBRID SPLASH】
レッスンで先生に1回使わせていただいたときに、その見た目と音色にうっとりしてしまいました!
一目(耳?)ぼれして購入したシンバルです。(その年のクリスマスの自分へのプレゼンにした♪)
きらきらと美しく、音も見た目通り繊細で、透き通って美しいです。
繊細だけど、軽いだけの音ではなくパワーもあります。
とても鳴らしやすくて、叩くとそのまま反応してくれます!
ハンドクラッシュシンバル
スプラッシュシンバルではないですが、パーカッションの演奏に欠かせないくらい、すごく使えるおすすめシンバルです。
SABIAN セイビアン El Sabor Picante Hand Crash エル・サボール・ピカンテ・ハンド・クラッシュ AAX-18ESHC 18″
良いお値段しますので、すぐに買えるようなものではないと思いますが、それだけの価値があります。
購入するときは、とてもよく似た商品があるのでご注意ください。薄くて、パーカッショニストのために作られているものです。
これは18″と大きいのですがとても薄くて(Thin)、スプラッシュシンバルほど高い音ではなく響きます。大きい分音のボリュームもあります。
手で鳴らすほかに、ロッドでリズムを刻んでライドシンバルのように使えるし、マレットでシンバルを挟んで細かく揺らすと簡単にロールができるなど、いろいろな使い方ができます。
スプラッシュシンバルと組み合わせると表現の範囲が広がります。
このシンバルは、大きくて薄いので割れやすいため、扱いには注意が必要です。
私は、シンバルケースに入った状態ではありましたが、運搬中に落としたことがあり、その衝撃で端の方が歪んでしまいました(涙)
基本的に受注生産だと思います。
私が購入したときは届くまで3か月くらい待ちました。
たぶん手作業でつくられていて、シンバルによって厚みにバラツキがあります。
シンバルスタンドのおすすめ
自分でシンバルスタンドを用意する場合は、TAMAのシンバルスタンドが軽くてしっかりしているのでおすすめです。
パーカッションを演奏するときは荷物が多くなるので、シンバルスタンドは軽くて運搬しやすいものがいいです。
これはとにかく軽い上に、質感がよいです。
安定感もあるのでとてもおすすめです。
まとめ
以上になります。
- カホンと一緒に使うシンバルには、一般的には、手で鳴らしてよく響くスプラッシュシンバルがつかわれます。
- スプラッシュシンバルでも、手で鳴らして演奏に使えるものは限られるので、必ず鳴らしてみて購入するようおすすめします。
- 最初の1枚を選ぶなら、10~11インチのスプラッシュシンバルが使いやすいです。
- 8~9インチのスプラッシュシンバルは、10~11のものと組み合わせて使うと表現の範囲が人がります。18インチのハンドクラッシュシンバルもおすすめ。
- シンバルはカホンだけではなく、コンガやジャンベと組み合わせても使えて、表現の範囲が広がります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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