カホンはそれだけでも演奏を楽しめますが、シンバルを組み合わせると演奏の幅をもっと広げることが出来ます。
よりドラムセットに近い演奏も可能になりますね!
しかしカホンと一緒に使うシンバルを選ぼうとすると、「カホン用シンバル」として売られている製品はほとんどなく、実際はドラム用のスプラッシュシンバルから選ぶことになります。
ドラムのスプラッシュシンバルは、スティックで叩いて演奏するように作られていますが、カホンと一緒にシンバルを使う場合、手で「シャーン!」とシンバルを鳴らすことになります。
つまり、手で鳴らせるシンバルを選ぶのがポイントになるのです。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、手で叩いてカホンと一緒に使えるシンバルの選び方と、私の経験に基づいたおすすめのシンバルを紹介します。
カホンにシンバルを加える理由

カホンを演奏するとき、シンバルを一緒に使うことはとても多いです。
理由は、ポップス、ロック、ジャズなどのジャンルでは、ドラムの場合と同様にシンバルの音がどうしても欲しい・・・となることが多いからです。
もちろんカホンだけでも楽しむことはできますが、シンバルを使うとリズムにアクセントが生まれ、ぐっと表現の幅が広がります。
シンバルを置くと、ドラムセットのように華やかなカホンセットとなって、視覚的に映えるのもいいですね!
カホンと使うシンバルの選び方|スプラッシュシンバルを中心に

カホンと使うシンバルを探すとき、カホン用に作られているものはほとんどありません。
(ごく一部には、カホン用、パーカッション用のシンバルがあります)
通常は、ドラム用のシンバルから選ぶことになります。
ドラムで使われるシンバルにはたくさんの種類がありますが、スティックで叩いて演奏するように作られているため、手で叩いて鳴らせるものはごく一部。
その中で、一番手で鳴らしやすいのがスプラッシュシンバルです。
しかしすべてのスプラッシュシンバルが使えるわけではありません。
ここでは、手で叩いて実用的に使えるシンバルの選び方を、基礎知識も交えて紹介します。
サイズと音の高さ(ピッチ)
スプラッシュシンバルは、一般的には6〜12インチで作られており、ドラム用の中で一番小さなシンバルです。
サイズによって音の高さ(ピッチ)が変わります。
素材や厚さにもよりますが、サイズが小さいほど高音で「シャーン!」と鳴ります。
この中で最初の1枚として選ぶなら、サイズは10″~11″のものがおすすめです。
6”~8”のシンバルは、高音すぎて音も軽く、1曲の中で何度も鳴らしていると耳についてきて使いにくいと思います。
10”~11”なら程よいピッチで、音楽から浮くことなく使いやすい。

私が最初に買ったのは8”のものでした。お店で選んだときはいいと思ったのですが、使ってみると音が高すぎていまいちかも・・・と感じました。
この後、10″のものを買って、そちらを使うようになりました。
10″は当時安価で買えたもので、音もちょっと安っぽかったのですが、それでも10″の方が使いやすかったです。
あれ?9”はどうなの?と思われるかもしれません。9”は微妙ですかね~。
私は、やっぱり高音すぎるかなと思います。

今は、ちょっとよい9″と11”のシンバル持っていますが、1つだけ使うなら11”を使います。
2枚以上使うなら、10”~11”のものと8”~9”のものを組み合わせて使うのも変化がつけられていいと思います。
厚さは「手で叩けるかどうか」を左右する
シンバルの厚さは、手で叩いて鳴るかどうかを決める大きなポイントです。
- 厚いシンバル(HeavyやMedium)
スティックでは鳴っても、手で叩くとあまり鳴りません。 - 薄いシンバル(Thin〜Paper Thin)
手で叩いて鳴らしやすい。ただ、Thin〜Paper Thinと書かれていても、すべてのシンバルが手で鳴るとは限りません
カホンで使うなら、手で叩いてしっかり鳴る「Thinの中でも薄いシンバル」を選ぶ必要があります。
ただ、一般的に薄いシンバルはグレードが高く、値段が高いものが多いです。
スプラッシュシンバルの場合、最低でも2万円超になります。
比較的手に入れやすい価格のシンバルというのはなかなか見つからないのですが、この記事の下の方では、少しでも手ごろな値段で入手できるかも・・?という情報を含めてモデルを紹介していきます。
選ぶときの注意点(私の失敗談も)
カホンと使うシンバルを選ぶときの注意点をまとめました。
- スペックだけでは判断できない
カタログの数値や記載だけでは、実際に手で叩いたときの感触や音の出方はわかりません。
「薄い」と表示されていても、実際は思ったほど鳴らないこともあります。 - 試奏が可能なら行う
可能なら店頭で試奏し、自分のタッチに合うか確認しましょう。
先生や、実際によさそうなシンバルを使っている人がいたらその方に聞くのもいいですね。 - 価格帯による期待値の違い
まあそうだろうな、と思われるでしょうけど、価格帯によって音は違います。
高い価格帯のものはやっぱりいい音です。
私はネットでスペックだけ見て、よさそうだと思って買って失敗したことがあります。
「まあ、使えるでしょ」と思って買ったのですが、手で叩くと鳴りが悪くて使えませんでした。
購入されるときは慎重に・・・。
- PAISTE PST 7 SPLASH 10”
- SABIAN SBR SPLASH 10
- MEINL HCS SPLASH 10″
手ではならないけど、もちろんスティックを使えば問題ありません。
おすすめのシンバル紹介

ここではおすすめのシンバルをご紹介していきます。
以前は数千円で買えるシンバルもあったのですが、物価高騰により値上がりしてしまって・・・💦
特にシンバルの値上げは激しいですね。
2025年4月時点では、2万円以下で自信をもっておすすめできるシンバルはありませんでした。
「カホン シンバル」で検索すると低価格のものが出てきますが、私が鳴らせないことを確認したモデルや、「シャーンと鳴らない」とのレビューがついている商品でした。
たぶんですが、初心者ではじめてシンバルを使う場合、”鳴るシンバル”がわからず「こんなものかな?」と感じることもあると思います。
このため、2万円以下は参考情報のみで、2万円超のシンバルの紹介になります。
低価格帯(2万円以下):参考情報のみ
ごめんなさい。この価格帯ではご紹介できるシンバルがありません。
廃盤商品とその後継モデルになります
ZILDJIAN ( ジルジャン ) / ZBT SPLASH 10″(廃盤商品)
は数千円で買えてかなりおすすめだったのですが、生産終了してしまいました。

ジルジャンのZBT。
鳴らすのに少しコツが必要ですが、とにかく安いし、そのわりにまあまあの音がします。(高いシンバルには負けるけど)
私は、シンバルを鳴らす練習にもなると思い、あえてこれを使うこともあります。
もし中古にあったらラッキーです。
ジルジャンi Family 10″スプラッシュ(ZBTの後継)・・絶対試してから購入して
ZBTの後継モデルです。(私はまだ実物にさわったことがありません)
仕様をみるとペーパーシンとなっており、ZBTと同じようなつくりなら使えるかもしれません。
(購入される場合は絶対試してから)
価格はサウンドハウスで1万円少し超えるくらい、amazon・楽天にはありませんでした。
中~高価格帯(2万円超)
ZILDJIAN K CUSTOM HYBRID SPLASH 9″、11″
一番のおすすめスプラッシュシンバルです。高いのでなかなか手が出にくいかと思いますが、それだけの価値はあります。

私はレッスンで先生に1回使わせていただいたときに、その見た目と音色に一目ぼれして購入しました。
(クリスマスの自分へのプレゼンにしました)
きらきらと美しい外観、音色も見た目通り繊細で、透き通って美しいです。
繊細だけど、軽いだけの音ではなくパワーもあります。
とても鳴らしやすくて、叩くとそのまま反応してくれます。
もし一つだけ買うなら、11″が使いやすくおすすめです。
UFIP(ユーヒップ) EXPERIENCE DEL CAJON 8”、10”、12”、14″、16″
めずらしいカホンのためのシンバル。
カホンなどと一緒に手で叩いて演奏することを想定して、JPC(Japan Percussion Center)がUFIPと共同開発したものです。
JPCのサイト「”EXPERIENCE DEL CAJON”」はこちら
サイズは8”、10”、12”、14″、16″があり、価格は25,000円~35,000円程度となっています。
JPCで実物見ましたが、もちろんよく鳴りました。
14”、16″の大きなサイズがあるのも使えそうでいいすね。
JPCの開発品なので、JPCでしか取り扱いがありません。
SABIAN El Sabor Picante Hand Crash AAX-18ESHC 18″(ハンドクラッシュシンバル)
こちらはスプラッシュシンバルではなく、ハンドクラッシュシンバルです。
パーカッショニストのために作られた、手で鳴らすための非常に薄いシンバルです。
スプラッシュシンバルよりサイズが大きく、そこまで高音ではありません。
先生が使っているのを見ていいなと思って私も購入したのですが、落ち着いた音でありながら、華やかな響きでよく鳴るので、カホンの他コンガやジャンベとの組み合わせでも欠かせないシンバルになりました。
(スプラッシュシンバルもコンガやジャンベと一緒に使いますが)
受注生産で手作業でつくられているため、ものによって厚みにバラツキがあります。
私が購入したときは届くまで3か月くらい待ちました。

薄~い出来のいいのが届くといいなぁと思って待っておりました。
(まあまあの薄さでした)
手で鳴らすほかに、ロッドを持ってライドシンバルのようにリズムを刻むのにも使えます。
また、手やマレットで細かく叩いて「シャ~~~~~~ン(クレッシェンド)」と鳴らすなど、いろいろな使い方ができてほんとに便利です。
このシンバルは、大きくて薄いので割れやすいため、扱いには注意が必要です。
私は、シンバルケースに入った状態ではありましたが、運搬中に落としたことがあり、その衝撃で端の方が歪んでしまいました😢
また、スティックで叩くと凸凹に変形することもあるので、スティックでは叩かない方がいいと思います。
スプラッシュシンバルを鳴らすコツ
シンバルを鳴らすときは、出来るだけ端の方を叩きます。端を叩く方が、芯のある音でよく鳴ります。
(私もレッスンで、「もっと端を叩いて」と注意されることがあります)
また、上からパシャーン!と手を振り下ろしてもよいのですが、振り下ろさず上から弾くように叩く方が濁らずきれいいな音になります。

これはなかなか難しくて、出来るだけ弾きたいのですが、余裕がない時は振り下ろしてしまいます。
出来るだけ、手がシンバルに接している時間が短くなるように叩くのがコツです。
シンバルスタンドの紹介
シンバルを使う場合はスタンドが必要です。
練習スタジオでは、ドラムについてるシンバルスタンドを使えばいいので、わざわざ自分持って行く必要はありません。(レンタルもできますね💦)
自分でシンバルスタンドを用意する場合は、いろいろなシンバルスタンドがありますが、私はTAMAのHC52Fを使っています。
TAMAのシンバルスタンドが軽くてしっかりしているので、安定感があり持ち運びも楽です。
まとめ
カホンに合うシンバル選びは、スペックだけではなく、手で叩いたとき実際の鳴り方がどうかを確認するのが非常に重要です。
- サイズ:私の経験からは、1枚使うなら10〜12インチ、2枚使うなら小さめと大きめの組み合わせがおすすめです。
- 厚み:できるだけ薄く作られたものが手で鳴らしやすい。ただスペックだけではわからないので、実際に鳴らして確かめる必要があります。使っている人から聞くのもいいですね。
- 価格:手で鳴らせる薄いシンバルは、どうしてもグレードの高い高価格帯になりますが、それだけの価値はあります。
- ジルジャンのZBT10″は低価格で手でも鳴らせるモデルですが廃盤商品です。
もし中古であったら手ごろな価格でスプラッシュシンバルを試せるチャンスかも・・・
最後までご覧いただきありがとうございました。
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