カホンの人気3メーカー|各社のラインナップと用途・目的ごとのおすすめをまとめました

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モデル・選び方

「初心者におすすめのカホンってどれ?」「モデルがたくさんあって何がどう違うのかわからない」
そんな方のためにこの記事では、カホンでは特におすすめの3社~Schlagwerk(シュラグベルク) / De Gregorio(DG) / MEINL(マイネル)~のラインナップと代表的なモデルを価格帯・特徴別に比較表でまとめました。

たくさんのモデルの中からそれぞれの特徴を知って、自分にあった1台を見つけるのに役立てていただけると幸いです。

▶初心者の方向けのカホンの選び方はこちらの記事にまとめました。

カホンを選ぶときのおすすめメーカー3社

カホンを選ぶときに特におすすめだと思うメーカーは、Schlagwerk(シュラグベルク)De Gregorio(DG)MEINL(マイネル)の3社です。
ここではまず、各メーカーそれぞれの特徴とラインナップ全体像がつかめるようにざっくりとご紹介していきます。

各メーカーの特色

Schlagwerk(シュラグベルク)

1982年創業、ドイツの老舗パーカッションメーカー。
1990年の「La Peru」発売をきっかけに、カホンメーカーとして世界的な知名度を獲得しました。

シュラグベルクは常に新しい音を追求し、独自の構造や発想を取り入れた製品作りが魅力。
洗練された音のバランスと、高いクラフトマンシップにより、ミュージシャンからも高い評価を受けています。

シュラグベルクのカホンは下の記事でも詳しく紹介しています。

De Gregorio(DG)

2003年設立のスペインのカホンメーカー。
創業者Paolo DeGregorio氏は、フラメンコの伝統を継承しつつ、幅広いジャンルに対応できるサウンドを追求しています。
モデルの種類は少ないですが、フラメンコの本場スペインで、パーカッショニストの声を反映させながらカホンを作ってきたブランドだけあって、どのモデルもパワフルで魅力的です。

スペインらしい美しいデザインが揃っているのもいいですね。

MEINL(マイネル)

ドイツの総合パーカッションブランドで、世界中のミュージシャンから信頼されています。
カホンでは、近年はスペインの名工 José Hernández Díaz 氏(PEPOTE社)との提携により、音質・デザインともに個性が際立つモデルが増えました。

MEINLでは、PEPOTE社の提携シリーズがやはり魅力です。
提携モデルは中上級者向けのラインが中心ですが、比較的手頃な価格帯のものもあり、「初めてだけど少しいい楽器が欲しい」という方はよい選択肢になるかもしれません。

3社のラインナップはこんな感じ

3社が扱っているカホンのラインナップを調査した結果をまとめました。(2024年9月時点)

シュラグベルクでは初心者向けからハイエンドまで幅広くシリーズがあり、用途に応じて選びやすいモデル展開で、評判の良いモデルが数多くあります。
マイネルにはさらに多くのモデルがあり、これはマイネル社の”世界中のすべてのユーザーのニーズに応える”というコンセプトによるものかもしれません。注目のPEPOTE社提携シリーズは赤枠のARTISAN SERIESです。
DGは初心者向けモデルの設定がなく、中級~上級のユーザーを意識したモデル展開になっています。価格帯は上になりますが、初心者の方にも十分扱えるモデルがありますので、ぜひ選択肢に入れてはいかがでしょう。

ピンクで示した「Rudiments」と「HEADLINER」は初心者向けのモデルです。

また、ミドルクラス~ハイエンド向きのおすすめモデルはたくさんありますが、この記事では図中でグリーンで示したモデルを中心に紹介していきます。グリーンで示したものは、特に人気のモデル・メーカーの代表的なシリーズと言えるのではないかと思います。
ぜひ参考にご覧ください。

▶シュラグベルクのカホンについては、こちらの記事でさらに詳しく紹介しています。

おすすめモデル|目的・価格・タイプ別比較表

価格帯別|初心者向けモデル(1~2万円台)

カホン初心者向けのエントリーモデルです。

シリーズ・モデル名サイズ1)材質響き線価格帯2)
Schlagwerk Rudiments 約30×30×50cmSPL複合材
(打面:バーチ)
スナッピー約15,000〜18,000円
Headliner Series約30×31 x50/46cmMDF材
(打面:アッシュ)
ストリングス約25,000~27,000円
1) サイズは大体です  2)価格は2025年4月時点のもの

Schlagwerk|Rudiments

  • サイズ:W30×D30×H50cm(フルサイズの標準的なもの)
  • 材質:打面はバーチ材、側面はSPL複合材
  • 響き線:スネアタイプ(スパイラル)20線×2セット、固定式
  • 価格:SR-CP80は16,000~19,000円、SR-CP90、SR-SP91は23,000~27,000程度(2025年4月時点)

Rudimentsは、初心者が楽器を始めるときに必要な基本を兼ね備えた楽器を作るというコンセプトで作られているそうです。
響き線にはスネアと同じスパイラルタイプが使用されており、スナッピーなスネアサウンドと、響き線のないバスドラの音を分離可能。
主にドラムパターンを演奏するという初心者で、できるだけ手頃な価格のカホンが欲しいという方には、よい選択肢になるかもしれません。

商品レビューでは、深い低音、クリスピーなスラップ音と、バランスの取れたサウンドが評価されています。
一部では、低音がやや軽いという意見もあるようですが、価格を考慮すると十分満足できるという意見が多いです。

MEINL|Headliner Series

  • サイズ:W30xD31 xH50/46cm
  • 材質:打面はアッシュ材、側面はMDF材
  • 響き線:ストリングスタイプ4本
  • 価格:25,000~27,000円程度(2025年4月時点)

MEINLのエントリーモデル。
標準サイズで、高さが50cmのものと46cmのものがあります。46cmは背の低い方には使いやすいかもしれません。

MDF材(線維化した木材を固めたもの)を使用することによってコストを抑え、リーズナブルにクラシックなカホンの性能を備えたモデルを提供することをコンセプトにしているそうです。

商品レビューは「初心者でも扱いやすい」「価格のわりによい音がする」など好評ですが、一部に「スネアの調整が難しい」との声も。これは、響き線がストリングスタイプでチューニングが必要になるためではないかと思われます。

HCAJ3AWA(高さ50cm)

HCAJ1AWA(高さ46cm)

HCAJ3LJ(高さ50cm)・・・2024年秋のモデルでこんなかわいいデザインも出てました。

価格帯別|おすすめモデル(3〜5万円台)

3〜6万円台のモデルは、初中級~上級者まで幅広く設定されています。
初心者向けと比べ、より本格的なつくりになり、サウンドや表現力にもこだわったモデルが揃っています。

予算が取れる初心者の方にには、初心者向けよりもこちらの価格帯がおすすめ。より本格的なサウンドや高い演奏性で、長く楽しめると思います。

ここでは、各社の代表的なモデル・人気のモデルをご紹介します。(DGはラインナップが高い価格帯からの設定となっているため、高めの価格のモデルをここに入れています)

モデル名サイズ1)材質響き線価格帯2)
Schlagwerk 2inOne CP404約30×30×50cmバーチ
打面:ビーチ
スナッピー約32,000~43,000円
MEINL Artisan Edition Cajon Tango Line約29×30×48cmバーチプリチューンド・ストリングス約39,000〜44,000円
DG Yaqui約29×30×49cmバーチストリングス約46,000~53,000円
DG Chanela

29×30×48cm
バーチストリングス約46,000~53,000円
1) サイズは大体です  2)価格は2025年3月時点のもの

Schlagwerk |2 in One の標準モデル CP404

  • サイズ:W30×D30×H50cm
  • 材質:バーチ材、打面:ビーチ材
  • 響き線:スネアタイプ(スパイラル)40線、着脱可能
  • 価格:約32,000~43,000円程度(2025年4月時点)

シュラグベルクを代表する「2inOne」シリーズの中でも最も標準的なモデルです。
明瞭な高音と深みのある低音のバランスが良く、アコースティックな暖かみのあるサウンドが魅力。
初心者から中級者まで幅広く支持されています。

商品レビューでは、クリアで歯切れの良いスネアサウンドとしっかり響く低音で、バランスの取れたサウンドと評価されています。
また、ドイツ製のしっかりした作りと独自のデザインも評価されているようです。
演奏しやすい、コストパフォーマンスがよい、初心者にも扱いやすいとの声が多く、全体に高く評価されている印象です。

デメリットとしては、スネアの音量を出すにはある程度強く叩く必要がある、逆に音量が比較的響くため演奏する時間帯や環境に配慮が必要との意見もあり、用途や環境によって使用感が分かれるのかもしれません。

ことさと
ことさと

私が通った専門学校のパーカッション学科でも、このカホンを使っていました。
はじめてのカホンはこれを叩いたのですが、暖かい響きで使いやすかったです。レッスンを受けるのにも、十分な機能があり選ばれたのだと思います。

MEINL |Artisan Edition 、 Tango Line

  • サイズ:W29XD30XH48cm
  • 材質:バーチ材
  • 響き線:プリチューンド・ストリングス
  • 価格:約39,000〜44,000円(2025年4月時点)

PEPOTE社との提携により作られたArtisan Editionの中で一番手に入れやすいモデル。
より合理的な構造で、手頃な価格とクオリティを両立したいるそうです。
また、響き線は事前にチューニングされており調整不要とのこと。

このカホンでは、共鳴性のある豊かな低音と、歯切れの良いスネアサウンドが特徴で、バランスの良いアコースティックトーンと快適な演奏性が追求されています。
仕上げのバリエーションも豊富で、見た目も美しいですね。
販売店の間では、パーカッショニストに人気のあるモデルとして紹介されることが多いようです。

レビューでは、エントリーレベルのモデルよりも高価になるものの、PEPOTE社の職人技と音質を考慮すると価格に見合う価値が提供されているとの評価が多いです。

De Gregorio |Yaqui (ヤクィ)

  • サイズ:W29XD30XH49cm
  • 材質:バーチ材
  • 響き線:ストリングス
  • 価格:約46,000〜53,000円(2025年4月時点)

定番モデルで、DGの中では一番手に入れやすい価格帯になっています。
持ち運びしやすい軽さもあります。

レビューでは、外観との美しさ、多様な音楽ジャンルに対応できるモダンでパワフルなサウンドが、多くのユーザーから高い評価を得ています。
初心者~上級者まで幅広い層に人気のモデルです。

De Gregorio|Chanela(チャネラ)

  • サイズ:W29×D29.5×H48cm
  • 材質:バーチ材
  • 響き線:ストリングスタイプ2本×4セット、取り外し可能
  • 価格:46,000円~53,000円(2025年4月時点)

ブラック、ブラウン、ナチュラルからレッド、グリーン、ブルーまで豊富なカラー展開で、見た目はYaquiよりポップな印象です。
ダイナミックなサウンドが特徴で、低音の深さとパンチがあり、バンドアンサンブルの中でも埋もれにくいとのこと。
スネアとベースの分離もよいため、ポップ、ロック、ジャズなど幅広いジャンルに合うモデルです。
重量は3.75Kgで、Yaquiと同様軽いですね。

レビューの内容もその通りの内容で、他のDGカホンと比べてパワフルで音量のある印象のようです。
バンドアンサンブルに使う場合、DGならこのChanelaが向いているかもしれません。
志の高い初心者にも向いているが、使いこなすには練習が必要とのレビューもありました。

価格帯別|さらに上級機種からおすすめモデル(4万円〜)

これまで紹介したモデルよりさらにワンランク上の、上位機種のカホンをご紹介します。
最上級クラスほどではない価格で、最上級クラスに匹敵するサウンド、美しい外観を入手できるモデルをまとめました。

モデル名サイズ1)材質響き線価格帯2)
MEINL Artisan Edition Solea Line Cajon約29×30×48cmバーチプリチューンド・ストリングス約40,000~52,000円
Schlagwerk 2inOne Deluxe CP432約30×30×50cmSPL合成材
打面:エボニー合板
スナッピー約44,000〜59,000円
De Gregorio(DG) TOKAYO約30×31×49cmバーチストリングス約69,000〜80,000円
1) サイズは大体です  2)価格は2025年3月時点のもの

MEINL|Artisan Edition 、Solea Line

  • サイズ:W29XD30XH48cm
  • 材質:バーチ材
  • 響き線:プリチューンド・ストリングス
  • 価格:約40,000〜52,000円(2025年4月時点)

PEPOTE社との提携で生まれたArtisan Editionで、Tango Lineの上位モデル。
Solea Lineには複数のバリエーションがありますが、いずれも豊かな低音とクリアな高音、そして快適な演奏性を兼ね備えています。
響き線は事前にチューニングされており通常は調整不要とのこと。

メーカーによれば、サウンドホール部分に「ベースリフレクトシステム」を採用することで、音のぶつかりを抑え自然な鳴りを実現しているとのことです。低音の増強を狙ったモデルの様です。

レビューでは、プリチューンド・ストリングスによる豊かで歯切れの良いスネアトーンと豊かな低音のバランスが良いとの評価が多くなっています。ただ、バズ音のきいた強いスネア音を求める一部のユーザーからは、物足りないとの声もあるようです。
外観デザインも、エレガントで美しいと好評です。

中級~上級の経験豊富なプレイヤーと、真剣な初心者によい選択肢とされています。

Schlagwerk|2 in One Deluxe 、CP432

  • サイズ:W30×D30×H50cm
  • 材質:打面はエボニー、側面はSPL合成材
  • 響き線:スネアタイプ(スパイラル)84線、着脱可能
  • 価格:44,000~59,000円程度(2025年4月時点)

体に響くベース音の重低音感と、硬質なスネア音が魅力のモデルです。
本体に使用されているSPL合成材と、打面のエボニー材が低音の響きを引き出し、くっきりとした音を出せるのが特徴。

私もこのモデルを使っているのですが、プロのパーカッショニストがライブの現場で使用しているを見たことがあり、上級モデルのクオリティながら、比較的手の届きやすい価格帯です。
ポップスなどでしっかりした低音が欲しい方に特におすすめです。いい楽器の欲しい初心者の方にも。

レビューでは、スネアサウンドは非常に豊かで、細かいニュアンスも表現でき、低音はパワフルでしっかりと響くとの意見が多いです。また、それぞれの音がクリアに聴こえる、ロック、ポップス、アコースティックなど、様々なジャンルに対応できるなど評価が高くなっています。
全体に重低音が響きパワフルな印象なので、軽やかな響きがいい方はCP408など他のモデルの方がいいという声もありますが、これはまったくその通りだと思います!

De Gregorio|TOKAYO

  • サイズ:W30×D30.7×H48.5cm
  • 材質:打面は3PLYフェノール樹脂接着 バーチ、側面は9PLYバーチ
  • 響き線:ストリングスタイプ2本×2セット、取り外し可能
  • 価格:52,000円~67,000円程度(2024年9月時点)

環境の整わない場所で演奏することの多い、スペインのフラメンコ・プレーヤーのニーズに応えて開発されたモデルです。
ライブなどで、フラメンコダンサーとの情熱的な駆け引きに応えるために、強い音圧と繊細なニュアンスを両立しています。
パワフルなアタック音と、立体的な音像が印象的で、アグレッシブな演奏にも応えるカホンです。

レビューでも、パワフルなアタックと、よく響く低音が特徴と評価されています。
スネアのレスポンスも良く、歯切れの良いサウンドが得られ、フラメンコ以外のジャンルに対応できるとの声もあります。
パワフルな音量で扱いやすく、経験豊かなプレイヤーはもちろん初心者にもすすめられるとの評価もありました。

サイズで選ぶ|小柄な方向けのモデル

カホンのサイズは、高さが数cm違うだけでも、演奏時の感覚に大きな影響があります。
特に小柄な方にとっては、標準サイズ(高さ50cm)のカホンではバランスを取りにくく、叩きづらさを感じることもあるかもしれません。

ここでは、小柄な方向けにおすすめできるやや低めのモデルも紹介します。
標準サイズのカホンで大丈夫かな?と心配な方は、こちらも参考にしてください。

モデル名サイズ1)材質響き線価格帯2)
Schlagwerk 2inOne CP403約30×30×45cmバーチ
打面:ビーチ
スナッピー約32,000~40,000円
MEINL Snarecraft
SC80B / SC80AB-B
約30×30×46cmバーチスナッピー+ワイヤー約22,000〜26,000円
1) サイズは大体です  2)価格は2025年3月時点のもの

※この他、価格帯別|初心者向けおすすめモデル(1~2万円台)でご紹介したMEINLのHeadliner Seriesにも高さ46cmのやや低めモデルがあります。

Schlagwerk| 2inOne 、CP403

標準モデルCP404の扱いやすさはそのままに、高さをやや低めに設計したモデルです。
明瞭なスネア音と豊かな低音のバランスは維持しながら、小柄な方にも座りやすくなっています。

MEINL |Snarecraft 、SC80B / SC80AB-B

Snarecraftシリーズは、クリスピーなスネアサウンドと温かみのある低音が特徴です。
SC80系は高さ46cmのコンパクトな設計で、小柄な方にもおすすめ。
レビューでも比較的低価格ながら音も鳴らしやすく、初心者にも扱いやすいとの評価になっています。

まとめ

カホンを選ぶときにおすすめのメーカーと、それぞれのブランドから代表的なモデル、人気のモデルをご紹介しました。
カホンはメーカーもモデルもたくさんあるので、選ぶときに迷うかもしれませんが、そんな時に参考にしていただけると幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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