タンバリンは誰でも叩ける簡単な楽器としておなじみですが、パーカッションとしてもよく使われています。
カホンなどを演奏する時も、タンバリンを入れたくなることがあるのではないでしょうか。
その時は、タンバリンは手に持って振れないので、シンバルスタンドに取り付けて(マウントして)演奏すると思います。
ただ初めての方は、あの固定するやつなんていうの?何て検索すると出てくるの?と思われるかもしれません。
また、どのタンバリンがおすすめかも気になるところではないでしょうか。
ここではそんな方のために、マウントして使うタンバリンの選び方、セッティング方法についてご紹介します。
タンバリンは素材によって、シャープに響くもの、鈴のように華やかな音のものなどいろいろなものがあり、これについてもまとめています。
タンバリンを選ぶときの参考にしていただけると嬉しいです。
※手で持って振るタイプのタンバリンの選び方はこちらにあります。
タンバリンはいろいろな曲に入っている
ポップスの曲ではタンバリンはとてもよく使われています。よく耳にしていても、タンバリンだと気がつかないかもしれません。
例えば、菊池桃子さんの「雪にかいたLOVE LETTER」では出だしのサビとAメロで4拍目に、中のサビでは2拍目、4拍目にタンバリンが入っています。
とても地味ですが、クリスマスの雰囲気を出すのにタンバリンの音がぴったりですね!
他にもいろいろな曲で、聴いていて”あ、タンバリンだ!”と思うことがあります。
いつも聴いている曲でも、気づかずタンバリンを耳にしているかもしれません。
パーカッションと一緒に使うタンバリン
”マウントタイプ”とされているものを使う
タンバリンには、枠に革を張ったものと、枠だけのもの(モンキータンバリン)があり、カホンなどと一緒に使う場合は、枠だけのタンバリンを使うことが多いです。
さらに、カホンなど他のパーカッションを演奏しながら、タンバリンを手に持たずに片手で鳴らすために、下のようにスタンドに取り付けて使います。
これは”マウントタイプ”と呼ばれます。
ここでは、このようなマウントして使うタンバリンをご紹介します。
主なメーカーと代表的なタンバリン
マウントできるタンバリンはいろいろなメーカーから出ていますが、ここでは主なメーカーとその代表的なタンバリンをまとめました。
メーカー | 品名 | ジングル*1 | 備考 | 詳細*2 |
LP | サイクロプス タンバリン LP160 Black、LP162White | スティール | LPの標準タイプ | LP160の説明へ |
サイクロプス タンバリン LP175 | ブラス | 鈴のように柔らかい響き | amazonでLP175の詳細を見る | |
サイクロプス タンバリン LP179 | ディンプルブラス | ジングルにディンプルがあり音が柔らかく美しい | LP179の説明へ | |
MEINL | ABSタンバリン HTMT2BK | スチール | 入手しやすいHeadlinerシリーズ | amazonで HTMT2BKの詳細を見る |
ABSタンバリン TMT2BK | スチール | MEINLの標準タイプ | TMT2BKの説明へ | |
ABSタンバリン TMT2A-B | アルミ | アルミは音が軽やか | TMT2A-Bの説明へ | |
ABSタンバリン TMT2M-WH | スティール/ブラス | ジングルが2色で華やかな音 | サウンドハウスでTMT2M-WHを見る | |
ABSンバリン TMT2B-BK | ブラス | スウィートでソフトな響き | TMT2B-BKの説明へ | |
Pearl | PTM-10GHX クイックマウントタンバリン | ブラス | 手でも振れる。ホルダー付き | PTM-10GHXの説明へ |
*1 ジングルとは、振るとシャラシャラなるあの小さなシンバルのことです。
*2 黄色の製品については、この記事でご紹介しています。
選ぶときは、ジングルの素材を見るとよいと思います。
ジングルの素材で音色が変わるので、好みの音のものを探すのも楽しいです。
スティールは歯切れがよいタンバリンらしい音、ブラスはスティールより柔らかい(ちょっと鈴のような)音。
何種類か持って、曲によって使い分けている方もいらっしゃると思います。
価格は2024年2月の時点で、7,000~9,000円くらいですが、MEINLのブラスのタンバリンは1万円を超えています。
表には代表的なメーカーを載せているので、どのメーカーがいいということはなく、ほんとに好みだと思います。
Pearlのクイックマウントタンバリンは、専用のホルダーがついていてスタンドにマウントするようになっていて、手で持って振ることもできます。
2WAYで使えるのは便利ですね。
おすすめのタンバリン
選ぶときの参考に、各社のタンバリンをご紹介していきます。
LP
LPのタンバリンと言えばこの形!というくらい、定番の商品、サイクロプスです。
私もLPのタンバリンを使っていて、スティールとブラスを持っています。
歯切れがよいきれいな響きはさすがLP!という感じで安定感があるし、MEINLより少し安く買えるのも嬉しい。
LP サイクロプス タンバリン LP160
LPの標準的なスティールのタンバリンです。
タンバリンらしいきれいな響きで使いやすいです。
使いやすい、普通のタンバリンが欲しいという方に。
LP サイクロプス タンバリン LP179
ジングルがブロスでディンプル(小さなくぼみ)があるタイプです。
私はレッスンで使わせていただいた時に、音がきれい過ぎて一目(耳)ぼれして購入しました。
気に入りすぎて、スティールよりもこちらを使う方が多いです。
音が柔らかくて鈴のようにきれいに響きます
タンバリンだと音がカジュアルすぎるかな?という曲にも、いい感じに使えるのでおすすめです。
MEINL
LPのサイクロプスと同様、MEINLのタンバリンと言えば繭のようなこの形。
あらゆるニーズに応えられるよう、バリエーション豊かなサウンドを揃えているとのこと。
レギュラーABSタンバリン、スチール TMT2BK
標準的なレギュラータンバリンのスティールです。
スチールはドライで歯切れのよいサウンドと言われています。
カジュアルなポップスやロックにあう、タンバリンらしい響きではないでしょうか。
レギュラーABSタンバリン、アルミ TMT2A-B
ジングルがアルミのタンバリンです。
丸いタンバリンでアルミのものはよく見ますが、このタイプのタンバリンでは珍しい気がします。
私はこれは実際に演奏したことはないのですが、軽い素材のアルミなのでスティールより軽やかな音なんだろうな~と思います。
色がいいニュアンスのブルーなところも、めずらしくて素敵ですね。
レギュラーABSタンバリン、ブラス TMT2B-BK
ブラスのジングルは華やかなきれいな音色です。
レッスンの時に使わせていただいたことがありますが、LPのブラスともまた違う。
(どう違うか言葉にできない。すみません)
とても素敵なのですが、私には高級品のイメージがあります。
パーカッショニストのnotchさんが使われているのを、雑誌で見たことがあります。
Pearl
Pearl クイックマウント・タンバリン PTM-10GHX ブラスジングル
Pearlのマウントタイプは2WAYです。
付属のホルダーを使ってスタンドに取り付けても使えるし、普通に手に持って振ることもできます。
とてもコスパよく、一つ持って行けば両方に使えるのは便利ですね。
半月型なので、手に持って振りやすいと思います。
私はこれは、練習スタジオに行った時レンタルで使ったことがありますが、ホルダにはめて簡単にセッティングできて使いやすかったです。
タンバリン欲しいけどちょっと高いなーという方には、メルカリにもいろいろ出品されています。
もし好みのものがあれば、こちらで試すのもいいですね。
タンバリンをマウントするホルダー
タンバリンをシンバルスタンドに固定するためには、マウント用のホルダーが必要です。
(Pearlの場合も、付属のホルダーをスタンドに取り付けるためのホルダーが必要)
タンバリンをスタンドに固定する場合も、パーカッションで小物楽器をスタンドに固定するための一般的なホルダーが使えます。
カウベルホルダー、パーカッションホルダー(アタッチメント)などの名前で検索すると出てきます。
バスドラに取り付けるのではなく、スタンドにつけるタイプを選んでください。
私は下記のホルダーを使っています。
スタンドへの取付けも簡単で、タンバリンがしっかり固定できて使いやすいです。
メルカリも見てみましたがこのタイプは出品が少なく、amazonやサウンドハウスとの価格差もあまりなさそうでした。
セッティングの例
タンバリンを使うセッティングの例をいくつかご紹介します。
私が先生の真似をしてやっているセッティングや、見たことがあるセッティングなどです。
パーカッションのセッティングは人によってほんとに違うので、いろいろ試して自分にとって使いやすい方法を見つけるのがいいと思います。
シンバルスタンド1つで
シンバルスタンド1つでできるセッティングです。
シンバルスタンドひとつに、タンバリン・スプラッシュシンバル・ウインドチャイムを取り付けています。
コンパクトにセッティングできるし、シンバルスタンドを1つ持って行けば済むので楽です。
欠点は、タンバリンを叩くとシンバルが共振して音がちょっとだけ鳴ってしまうこと。
シンバルは別のスタンドにした方がよいのですが、ずぼらなので普段はついつい楽なセッティングに・・・。
シンバルをわけてセッティング
シンバルを別のスタンドにするとこんな感じ。
やっぱりこの方が安心です。
ブームタイプのシンバルスタンドを使うと、こんな感じにブームを横にしてカシャカシャ系のパーカッション”セミーヤ、チャフチャス”を下げるなどもできて便利です。
(バーを横にするのはマイクスタンドでもできます)
頭上にセッティングする方法も
notchさんは、タンバリンを頭上にセッティングされているようです。
これは華やかに見えますね!
手を伸ばさないといけないので叩きにくいのでは?と思うかもしれませんが、やってみると意外と叩きやすいです。
横から見るとこんな感じ。
ブームスタンドで、ブームの先のシンバルをさすところにタンバリンが固定できます。
シンバルスタンドは、私は下記のものを使っています。
シングルレッグで軽く、セッティングしたりばらしたり・・の多いパーカッションでは扱いやすく便利です。
メルカリにもブームタイプのシンバルスタンドはたくさん出品されています。
ここで探すのも手ですね。
※下はパーカッショニストのモナ・タバコリさんの記事。
彼女はカホンを演奏する時、足元にタンバリンを置いて足で鳴らしていました。
【番外編】スレイベルも固定できる
タンバリンじゃないんですけど、スレイベルも加工すれば同じように固定可能です!
作り方はこんな感じ。
- LPのサイプロスLP160を買ってジングルをはずす
- 安いスレイベルを買って鈴をはずしす
- サイプロスの枠にスレイベルの鈴を取り付ける
私が買ったスレイベルでは、鈴はゴムのシートに固定されていたのでそのシートを切って、両面テープと結束バンドでタンバリンの枠に取り付けました。
切り取ったスレイベルの鈴はこんな感じ。
下のシートを鈴のサイズに合わせて切りました。
これをタンバリンの枠に取り付けています。
先生がこういうのを持っていたので、自分も欲しくて真似しました。
こういう感じでマウントできるスレイベルを作っているパーカッショニストさんは何人もいらっしゃるようです。
鈴の取り付け方はそれぞれだと思います。
欠点は、かなり重いことです(;^ω^)
おわりに
タンバリンは使う場面が多く、うまく使うと曲を盛り上げたり、雰囲気を出すのにとても効果的です。
もちろんカホンだけではなく、コンガやジャンベと一緒にも使えるので、いろいろ試してみると面白いと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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