ドラムを始めると「これって家で練習できないのかな?」と思いませんか。
ドラムは家では練習しにくい楽器ですね。
あのサイズのドラムセットを家に置くとしたら、その場所を作るだけでも大変だし、そもそもドラムの音はとても大きく、普通の家で叩けるような楽器ではありません。
普通はドラムはスタジオに行って練習すると思いますが、それだけだとあまり練習回数が稼げない。
回数行けない分、家でできてドラムの上達に役立つ練習があるといいですよね。
私もドラムを始めた頃、何とか家でできることがないかと考えていろいろ試しました。
そうしたらどれもやっただけの効果はあって、やっぱりやらないよりはやった方がよかったです。
何もなくてもできることから、電子ドラムまで3つご紹介していきます。
曲のパターンをシャドウ(エアー)プレイ
まず1番簡単にできる練習で、ドラムの動きをシャドウプレイで練習するというものです。
エアーでドラムを叩くというやつ。
ドラマーの人が、何もないところでひとりで手足を動かしてドラムを叩く動きをやっているのをいるのを見たことがありませんか。あれです。
シャドウプレイであらかじめ動きを練習しておいて、動きが大体出来るようになってスタジオに行くとすぐに叩く練習ができて、効率的に練習できます!
譜面を見て、あるいは曲を聴いてすぐに演奏できちゃうなら別ですが、初めてのリズムパターンをやるときは、まずその通りに手足を動かせるかどうか?というのがあると思います。
初心者の頃は特に、初めてのパターンが多いですからその都度動きを覚える必要があります。
もし練習スタジオに行った時最初にこれをやるとすると、動きが出来るようになるまで時間がかかり、そのあとようやく叩く練習を始められることになります。
ヘタすると1時間動きだけで終わってしまうかも・・・?
それってもったいない( ;∀;)
でも家で動きが出来るようになってスタジオに行けば、最初から叩く練習ができます。
せっかくお金を払ってスタジオを借りるのだから、有効に練習したいですよね。
ちょっと遊びのような練習ですが、私は初心者の頃やっていくと違うな!と思ってやってました。
家で動きの練習をするときは完全にエアーでもいいですが、実際にスティックを持って机や棚の上にタオルなど敷いて、なんとなくそれっぽい位置で叩けるようにするとやりやすいです。
足もエアーでペダルを踏んで。
手のひらで机を叩くでもいいと思います。
ただ熱中しすぎて机を叩く音や足踏みで、周囲から苦情が出ないようにご注意ください😅
チェンジアップの練習
こちらは、練習パッドを使う基礎練習です。
これをやってすぐにドラムがうまくなるわけではありませんが、長い目で見てドラムの上達につながります。
練習パッドを使った基礎練習
練習パッドを使う練習をネットで調べると、アクセント移動やダブルストロークを使うものなどいくつもの種類が出てきますが、最初はまずチェンジアップを練習するのがいいと思います。
自分の経験から思うのですが、アクセント移動やダブルストロークもいずれやった方がいいものだけど、こちらは先生にしっかりやり方を教わって練習した方がいいです。
動画をみて見よう見まねでやっても、結局自己流になってなかなか効果があがりません。

私は早くうまくなりたくて動画を見ながら練習したことがありますが、結局うまくできなくてやり方もわからず・・・挫折しました。
下の記事にその時の経緯を書いています。興味があったらぜひご覧ください。
では、最初におすすめのチェンジアップについてご紹介していきます。
チェンジアップのやり方
チェンジアップとは、一定のテンポで4分音符、8分音符、16分音符・・・という風に、叩くリズムを切り替えていくことで、ドラムに限らずいろいろな楽器の基礎練習で用いられています。
スティックの持ち方を知っていればすぐできて、リズム感を鍛える練習になります。
基本中の基本の練習と言えると思います!
やり方はYoutubeにもたくさん動画が上がっていますが、プロのジャズドラマー黒田知良さんの次の動画をおすすめします。
この動画では難易度ごとに説明されていますが、初めてやる場合はまずレベル1から。
テンポは、動画では♩=100でやっていますがこれだと速すぎます。
最初はメトロノームを♩=60にセットしてやってみるのがいいと思います。
速いと、出来てなくても勢いで出来てる感じになってしまい、雑な練習になりやすい。
ゆっくり正確にするのは逆に難しいです。
また、黒田さんは左手が上を向いたレギュラーグリップで説明されていますが、普通に左右とも上からスティックを持って大丈夫です!

私は♩=60で練習するように先生に言われ、実は今も♩=60のままです。
その代わりパターンを増やして2拍3連や5連、32分などを入れてます。
参考に、私のやっているパターンを楽譜で書くとこんな感じ。(ごく一般的なもので、先生の教わったものです。2拍3連などは書いていません)

ゆっくり4分音符から始めて、2小節ずつでパターンを変えていき、一番細かい(速い)6連まで行ったら逆の順番で4分音符に戻ってきます。
これを5分とか10分、時間を決めて繰り返しやり続けます。

私は先生に毎日10分と言われやっていましたが、そのうち勝手に5分に縮め、今は3分に。
進むにつれてやるべき基礎練習が他にも出てくるので、全部やるのは大変です。
毎日基礎練習だけで30分とかは無理ですよね~💦
黒田さんの動画では1小節ごとにパターンを変えていますが、最初は2小節ごとの方が出来てるか出来てないかがわかりやすい気がします。
チェンジアップの練習のコツ(?)は、リズムパターンが変わるところできれいに一瞬で切り替わるように、集中して練習することです。
パターンの変わり目でピシッと切り替わるのは難しく、変えてるんだけど一瞬で変わらず、メトロノームを聴きながら少しずつ調整しがち。
そうならないように気をつけるのが大事なところかなと思います。
(8年経ってもまだまだです)
ちなみに、メトロノームはスマホの無料アプリで十分です。
練習パッドについて
あった方が練習しやすい
ドラムの基礎練習には、練習パッドはやっぱりあった方がいいと思います。
雑誌の上にタオルをかぶせても練習できて、それでやってる人もいます。
でも練習パッドの方が練習しやすいし、テンションもあがります(やる気が出る)。
最初は家にあるものでやってみて、欲しいと思ったら購入を検討するのもいいですね。
練習パッドはあまり大きな音が鳴らないように、また叩いたときのスティックの跳ね返りが実際のドラムに近いように作られています。
ただ静粛性に優れ・・・と書かれていても、叩けば物理的にコツコツと音はします。
スティックの跳ね方も実際のドラムとは違います。
ですので、選ぶときに性能の良い練習パッドを探す必要はなく、普通に手に入れやすいものを選べばいいと思います。(安いのでいいと思う・・・)
音に気をつける
練習パッドを使ってもそれなりに音はするので、集合住宅の場合は特に迷惑にならないように配慮が必要です。
私は集合住宅に住んでいた時は、練習パッドの下に振動しないように防振マット(厚いスポンジみたいなの)を敷いて、パッドの上にもウールのマフラーをかぶせて練習していました。
それでもご近所に響くのが気になったので、朝と夜遅くはやらないようにしてました。
おすすめの練習パッド
おすすめと言っても、私はほんとにどれでもいいんじゃないか?と思っているので、よく使われているものをご紹介します。
まず、スタンド付きのものから。
スタンド付きは、高さを合わせておけばすぐに練習出来て便利です。
こちらはYAMAHAのトレーニングパッドです。
私はこれを8年間使っていますがまだまだ使えます。オーソドックスなものだと思います。
同じくスタンド付きで、価格半分以下のものもあります。これもよさそうですね。
使わないときはしまっておきたい方には、スタンドのない練習パッドだけのものを。
これは机の上に置いて使います。
このタイプはいろいろなメーカーから出ており、別売りのスタンドにつけることもできるものも多いようです。
TAMAの練習パッドもありました。
メルカリにもたくさん出ていました。買ったけど使わなくなる人が多いのでしょうか💦何となくうなずけますね・・・
電子ドラムを使った練習
ここまでくると、「いや、もっとドラムっぽい練習がしたいんだよ」と思われるかもしれません。
そうなると、やはり電子ドラムでしょうか・・・?
電子ドラムってどう?
電子ドラムを買おうかな?と思って調べてみると、ネットでいろんな意見をみることができます。
メリットは家で音を出さずに練習できる、デメリットは軽く叩いてもいい音が鳴るので実際のドラムでの練習も必要・・・などの意見が多いようです。
実は私も、家でドラムの練習がしたいと思って、電子ドラムを購入したことがあります。
(過去形なのは、今は家に防音室を作って生のドラムセットを置いているからです)
結論を言うと、私は電子ドラムは使えませんでした。
理由は叩いて音が聞こえるまでの微妙なレイテンシー(遅れ)が気持ち悪くて酔ってしまうから。
叩いた瞬間にそこから音が鳴らず、少し遅れてヘッドホンから聞こえるというのにどうしても慣れませんでした。
(あくまで個人の主観です。問題なく使える方も大勢いらっしゃいます。)
このため、せっかく買った電子ドラムを、スイッチを入れずドラムの形をしたただの練習パッドとして使っていました😅
この形で相当使ってすごく練習できたので、元はとったと思いますが・・・
でもこれだったら、下のようなトレーニングセットでもよかったですね。
これでも3万円くらいするけど電子ドラムより安い。
「音が鳴る」ということにこだわらなければドラムの形をしたものが家にあるのはとても便利で、個人的にはとてもおすすめです。
電子ドラムの防音
もし電子ドラム(トレーニングセットも)を購入する場合は、防音をしっかり考える必要があります。
音をヘッドホンから出せるのが電子ドラムのメリットですが、それでもスティックが打面を叩く物理的な音と、キックペダルを踏んだときの振動が問題になることが多いです。
特に、キックペダルを踏んだ時の振動は結構大きくて、集合住宅で下の階から苦情が出た!などの事例もあるようです。
私も集合住宅で電子ドラムを置く時は、かなり防音対策をとりました。
詳細は次の記事で書いていますので、もし興味があればご覧ください。
選ぶとしたらハイハットペダルが機械式のもの
最後に、自分の経験から私が感じた、電子ドラムを選ぶポイントをお伝えします。
それは、ハイハットペダルは機械式のものがいいということです。
電子ドラムのハイハットペダルには電子スイッチ式のものと、機械式のものがあります。
例えばですが、電子スイッチ式のものはこんな形になっています(YAMAHA ( ヤマハ ) / DTX432KSの場合)
ハイハットペダルとハイハットが離れています。
これはペダルを踏むとその信号が電気的に伝わってハイハットの音を変える(オープンかクローズに)ようになっています。
ハイハットそのものは動きません。
一方、ハイハットペダルが機械式のものは、次のような形です(YAMAHA ( ヤマハ ) / DTX6K3-XUPSの場合)
こちらは本当のハイハットスタンドと同じく、機械的にハイハットの開け閉めを行います。
私が購入したのは電子スイッチ式の電子ドラムで、ペダルを踏んだ感覚が本当のハイハットスタンドとは相当違ったので、オープン/クローズの練習には使えませんでした。
このため、ハイハットは本物を買ってミュートできるシンバルをつけて練習してました😅
もしこれから電子ドラムを購入される場合は、ハイハットが機械式になっているものがおすすめです。
とは言っても、ハイハットが機械式の電子ドラムは上級機種となり高めの価格帯になってしまうので、やっぱり悩むところかもしれません。
下記は私がドラムが叩ける防音室を作った時の話です。(究極の家で出来る練習?)
まとめ
ドラムを始めたばかりの方向けに、家でできるドラムの練習方法3つをご紹介しました。
- 動きをシャドウ(エアー)プレイで練習する
- チェンジアップの練習でリズム感を鍛える
- 電子ドラムで練習する
1と2は簡単に出来てとてもおすすめです。
3の電子ドラムは人によると思います。
私は電子ドラムは向きませんでしたが、ドラムの形をしたトレーニングセットがあれば練習に役立つと思います。
以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。
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